Michiko
Okano
Architects


Kyoto ZEN Residence
2017
宿坊・レストラン
京都市

京都の中心市街地にある寺院内の庫裏と離れを、宿坊・レストランへ増改築した。
表通りから入ると、正面に宿泊棟(庫裏)、左手に本堂がある。その間を抜けると、レストラン棟(離れ)のアプローチである坪庭が見え、さらに先の左手に庭園を臨める。レストラン棟からは庭園に面した数寄屋建築の主屋の縁側まで眺めることができる。
宿泊棟は1組限定の長期滞在用なので、家のようにくつろげる空間を目指した。床は無垢の板の間とし、壁には和紙を貼って柔らかな室内空間としている。レストラン棟は主に宿泊客が庭園を楽しめるよう客席と厨房を配置した。築約90年のため、変色した濃い茶に合った色味の木建具や左官壁(倉庫を兼ねている)をデザインした。

造作家具等は京都の職人によるもので和の設えに合った杉やヒノキを使っている。レストラン棟のカウンター天板は吉野で設計者自ら選定した樹齢100年以上の桧の一枚板である。端部に向かって薄く丸みをつける加工をし、軽快なディティールとした。

左官は淡路島の左官職人によるもので、レストランアプローチとなる坪庭に高揚感を生み出すデザインとし、カウンター袖の壁は、庭の木々を深緑色の磨き仕上げとした。 photo photo

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