Michiko
Okano
Architects


熊本県甲佐町住まいの復興拠点施設整備計画
2017
住宅(平屋30戸・集合住宅20戸)・都市防災公園
熊本県
熊本アートポリスプロポーザル最優秀賞受賞(岡野道子・ビルディングランドスケープ・ライト設計共同体)


熊本地震で被災した甲佐町で計画された復興拠点施設。熊本県が取り組んでいる「くまもとアートポリス事業」のひとつとして2017年にプロポーザルが行われ選定された。災害公営住宅30戸とみんなの家、子育て支援住宅20戸、防災公園を一体的に計画するという試みで、新たに多世代の居住を促し町の活性化を期待するものである。
計画にあたり、入居者が甲佐町の豊かな自然と近い距離感で心地よく暮らせる事が大切だと考えた。気候的には夏暑く雨も多いが、この地域の民家は軒が深く開放的で風通しの良いつくりで、自然をうまく取り込む工夫が見られる。また、敷地の周りには田畑が広がり東側に小高い丘があるため、年間を通して南北に穏やかな風が吹き、日照も良い。この環境的な特徴をデザインすることで、この地域らしくも、周辺にはなかった新しい住まいの場を実現したいと考えた。
また、お年寄りと若い子育て世代が同じ土地で新たに暮らすことになるため、敷地全体で多世代間の交流が生まれる事も大切である。そこで、南から吹く風の流れに沿って、みんなの家やみんなの庭(防災公園)、キッズスペース、風の広場といった交流の場を配置していくことで、敷地中央に交流軸となる「風の道」をつくり、人の流れを生み出した。 photo photo

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子育て支援住宅

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災害公営住宅   断面スケッチ

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みんなの家  断面スケッチ


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